ルフラン的、バレンタイン











今年も当たり前のようにやってきたバレンタイン。
街中が甘い活気に包まれる。
そんな中、ルークは、チョコレートの入った包みを持ってアッシュの元へ一番に行く。
こういったイベントがあまり好きではないアッシュは、例年通り自室にいた。
ノックをして名乗りを上げても特に返事はなかったのだがいつものことでもあるので、ルークはそのまま中へと入る。
そこにいたのはやっぱりアッシュで、怪訝そうな顔をしてルークのほうを何とか向いた。
その仕草にルークは一瞬すくんだ。
でも、長ったらしい前書きなんてない。
その想いは唯一つなのだから。
しっかりと持っているからこそ、その手は震えて仕方がなくて。
ルークは、チョコレートの入った包みをアッシュに差し出す。
自分の気持ちを添えて、精一杯の言葉に乗せて。

しかし、アッシュは受け取らない。そぶりさえ見せることはない。頑なに。
いつまで経ってもそれだけが続く。



これで、三度目のバレンタイン………
今年もアッシュに受け取ってもらえなかった。
多分、四度目も同じだろう。
それでもルークは、それを繰り返す。
ずっとそれでも、好きなのだから仕方がない。













アトガキ
うちのサイトは、アッシュ←ルークで悲恋が基本設定です。
2007/02/16

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