アシュルクでドンジャラ












バタバタバタバタ………

   「アッシュ!ドンジャラ持ってきたから、二人でやろうぜ!!」
   「断る。」
   「どーしてだよ。アッシュは、ドンジャラの選択キャラになってないじゃん。一人で寂しいだろ?一緒にやろうぜ。」
   「あの陰険メガネ野郎も出てないのに、何で俺が。」
   「ジェイドは陛下と共演してるから、出てるぜ。」
   「あれは、裏工作の手伝いでもさせているだけだろうが。」
   「いいじゃん。判断力を鍛えられるって、言うし。それとも…負けるのが怖いのか?」
   「何だと………いいだろう。少し相手をしてやる。」
   「やった!じゃあ、親を決めようぜ。じゃーん。ルーレット回すぜ。」

がらがらがらがら…

   「俺が、親か。」
   「アッシュが親……じゃあ、俺は子?」
   「だからなんだ。」
   「俺たち親子?」
   「帰るぞ。」
   「じょ、冗談だって。さあ、始めるぞ。」



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第1ラウンド


ジャラジャラジャラ………

   「二人だから合い向かいだな。」
   「つべこべ言ってないで、早く次の牌を引きやがれ。」
   「わかったよ。おっ、良いのが来た。」
   「これはいらないな…」


ポイッ

   「あーーー!それ、俺の牌じゃん。捨てるなんてひでー!!」
   「必要ないから捨てたまでだ。」
   「いくらなんでも即行捨てられるなんて………凹む。」
   「リーチ。」
   「もうかよ!?」


10ターン目

   「よし、TP溜まった。こいつで決めるぜ!(特技使用)」
   「ロン。ドンジャラ。」
   「あ…マジ?折角、アッシュがドラで待ってたのに………」
   「どうせ特技成功しても、ただが×1.25になるだけだろ。」
   「わかってるよ。全使用キャラ中一番使えないって、ことぐらいはさ。でも、だからこそ成功したときにうれしーんじゃん。」
   「まあ、せいぜい頑張ることだな。」
   「ちなみにアッシュ。おまえの特技も俺と一緒なのを忘れるなよ。」
   「く、屑が!………いいから、負けたんだから早く並べろ。」
   「はーーい。」



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第2ラウンド


ジャラジャラジャラ………

   「次こそは、勝つ!」
   「少しは静かにやれ。」
   「見ろ、チキンが来たぜ!!アッシュも好きだったよな。あげよっか!」
   「勝負中に牌を見せるやつがどこにいる!」
   「いらないのか…」


2ターン目

   「ツモ。ドンジャラ。」
   「げっ…いくらなんでも早すぎだろ。陛下の皇帝勅命を使った直後じゃねーんだからさ。」
   「これは、実力だ。」
   「そーいえば、あれガイがいるとカットインあったよな。何でアッシュも俺の特技でカットイン参加してくんねーんだよ。」
   「はっ…絶対にお断りだな。」
   「何だよー。他にも色々、アッシュのために食材集めとか今してたんだぜ。」
   「何で、俺に食材が必要なんだ。」
   「アッシュと食材で、《王子様のクッキング》とかありそーじゃん。俺に作るために出てきてよ。」
   「勝手に役を作るな!」



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第3ラウンド


ジャラジャラジャラ………

   「おっ」
   「よし」
   「来た!リーチ。」
   「珍しく順調だな。」


5ターン目

   「ロン。ドンジャラ〜〜〜いやったー!勝ったぞーー!!」
   「ちっ……俺としたことが。」
   「見ろよー。《主人公》1000点集めたぜ。他にも役がどっさりだ。」
   「……………」
   「あ、わかった。アッシュも、主人公に入りたかったんだろ。」
   「何を言っている。三種類までしか集められないゲームだろうが。」
   「だから、アビスの仲間たちに入ろうぜ。」
   「あんなメンバーの仲間になんてなりたくはない。」
   「て、あ!アッシュは女キャラばっかり集めてたのか…」
   「別に、深い意味はない。」
   「だって、自牌もあるし………ハーレム狙いだったのか。見損なった。」
   「てめーは、勝ってもいちいち文句しか言えないのか!殴るぞ。」



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第4ラウンド


ジャラジャラジャラ………

   「また、勝つぞ。」
   「出来るもんならやってみろ。」


8ターン目

   「ロン。ドンジャラ。」
   「あ゛ー。ちくしょう。アッシュって、無難に勝つよな。つまんないよ。」
   「おまえが役を狙いすぎているだけだろうが。」
   「だってさ、あと少しで《男の世界》1000点が集まるトコだったんだぜ。」
   「あのブタザルが、男として認識されている役か…」
   「そーそー、やっとアッシュも引いたのに…」
   「俺は味方キャラクターじゃない。」
   「ん?そういう条件だっけ…だって、シンフォニアのクラトスは大丈夫だし。」
   「奴は、正式にパーティー加入するだろ。」
   「だって、アッシュもこの後エルドラントで、俺との一騎打ちで負けたら、加入してくれるんだろ?」
   「誰がそんなことを決めた!」



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第5ラウンド


ジャラジャラジャラ………

   「今度こそ!」
   「何度でも言ってろ。」
   「なんだか、精霊がやたら捨てられてんな。」
   「自分でも捨てておいて、それを言うな。」
   「そーいや、何でローレライがいないんだろ?」
   「あいつは精霊という系統じゃない。」
   「残念だよな…アッシュと俺で、ローレライ召喚とか出来るじゃん。」
   「共同作業だなんて、却下だな。」


13ターン目

   「集まらないな。引き分けか。」
   「ぐおーー!!!」
   「最後に捨てる牌なのに、なに奇声だしてやがる。」
   「う…だって………《アビスマン》2500点が揃ったのに、あがれなかった。」
   「てめー。良く見たら俺以外の牌全部、アビスキャラじゃねーか!ロンするチャンスがあったのに、何であがんねーんだよ!!」
   「俺は、アッシュと一緒の役がいーんだ!」



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第6ラウンド


ジャラジャラジャラ………

   「さっきは引き分けだったから、仕切りなおしだな。」
   「次こそ絶対、俺とアッシュを集める!」
   「目的変わってるじゃねーか!」


4ターン目

   「やった!ツモ。ドンジャラーーー《ふたりのルーク》300点が揃った!!愛のパワーv」
   「それだけじゃねえぞ。シンフォニアのゼロスもいるから、《赤毛男子》800点も集まってる。」
   「へー 説明に美男子って書いてあるな。集まったのはうれしいけど、やっぱり二人っきりが良いかな。」
   「もう一人、赤毛がいるぞ。シンフォニアのマグニスだ。」
   「ごめんなさい。三人で良いです。」
   「あ!アッシュはローレライの剣あったんだ。コレ、俺とアッシュと、アイテムフルコンプの為にしか使わないのに、やっぱり愛?」
   「ナタリアの《見てみたガール》1000点のために集めていた。」
   「うっ…忘れてた。」



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第7ラウンド


ジャラジャラジャラ………

   「これ以上、調子にはのらせない。」
   「受けて立つぜ!」


7ターン目

   「ツモ。ドンジャラだ。」
   「うわー。やられた。」
   「ちょっと、待て。てめえ、捨て牌に六神将があったのに、やけに捨ててないか?」
   「だって、これからエルドラントでリグレットやシンクと決戦だし。」
   「勝つ気はねえのか!」
   「何だよー。アッシュだって、《許婚》300点が揃ってるじゃん。俺もいるのに、混じりたい。」
   「《幼なじみ》200点があるだろう。それにこの三人だと、《第七音譜術士》300点の役もあるから、これ以上は無理だ。」
   「そういえば、どうしてシンクとネビリムって第七音譜術士扱いじゃないんだ?」
   「俺が知るか。」



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第8ラウンド


ジャラジャラジャラ………

   「最後、ぜってー勝つ!」
   「それは、こっちの台詞だ。」
   「って、アッシュ!どうして、自牌捨てんだよ。自分を捨てるとか、可哀想だぞ。」
   「うるさい。ゲームにいちいち熱くなるな!」


11ターン目

   「来たな。ロン!最後も俺が勝ったな。」
   「う゛……やっぱり駄目か。アッシュは《親子の復讐》600点集める余裕あったのに、どうして俺負けたんだろ。」
   「てめーがだらだら集めているからだろ。」
   「てゆーか、アビスにも復讐の役とかないのか?俺とアッシュでヴァン師匠とかさ。」
   「《アルバート流 二番弟子》400点なのが、気に入らないのか?」
   「違う。共同さ…」
   「黙れ。聞き飽きた。」
   「あー、ごめんな。俺はどうせ、ちびっこを集めようとして駄目だったよ。」
   「クソガキアニスがいないのにか?」
   「え…俺が一番、年齢低いんじゃないのか?7歳児だし。」
   「それなら、イオンが2歳だから、そっちが優先だろう………」



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五勝二敗一引き分けで、アッシュの勝利


   「ふん。当然だな。むしろ、不本意な結果だ。」
   「なんだよー。アッシュなんて一度もドラひいてないから、特技使ったこと無いくせに。もしかして、ついてない?」
   「そういう減らず口は、点差を見てから言うんだな。」
   「げっ…俺、ギリギリセーフだったんだ。ずたぼろにもほどがある………」
   「てめえは、集める牌が偏りすぎてる。ヴァンとか、もう少し考えろ!」
   「だって、アッシュとか師匠とか捨てられないからさ。」
   「これで他のキャラに特技妨害受けたら、もっと酷いな。」
   「俺、特技食らったこと無いよ。一人疎開だからさ。」
   「……………」
   「というわけで、俺と入れ替わろうぜ。アッシュ!」
   「はぁ?ふざけるな!」
   「いーじゃん。シンフォニアやファンタジアのキャラならわからないって。」
   「てめえ自身が勝たないと意味がないだろ!特訓だ。これから毎日だからな。」
   「え?アッシュと二人きりで、やったー!」
   「喜んでんじゃねえよ。」



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アトガキ
2007/07/04

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