ルークの子供のお話  






設定はED後で、もちろんルークもアッシュも生存しています。
そして、ルークとアッシュはラヴラヴで、この話ではルークが女体化しています。
苦手な方はご注意を。












ありふれた日常の最中、空から少年が落ちてくる。

少年は、ルークを「母」と呼び13年後の未来からやって来たと告げた。
たしかに少年の容姿はルークにそっくりではあるが、いぶかしむアッシュは「父親は誰だ?」と聞いた。
少年は「父親はガイ」と答え、ガイが普段身に付けている首輪を出して見せた。
それによって、ルークとアッシュの間に亀裂が入る。



未来に帰る方法がわからないので、知恵を借りようとジェイドと父親であるガイがグランコクマから呼ばれた。
事情を聞き、アッシュを猛烈に嫌っていてルークにべったりな少年を、ジェイドも怪しむ。
少年とジェイドが二人っきりになった際に、お得意の口車に乗せてジェイドは少年から真相を聞きだす。
その会話は↓な感じです。





「あなたは、ルークとアッシュの子供…ですね?」
「はい。たしかに、あの人が本当の僕の父親です。騙してすみません。
でも、このことは母さんとあの人には言わないで欲しいんです。」
「なぜですか?」
一呼吸おいて、戸惑いながら少年は語りだす。
「今から3年後に僕は生まれますが…その時、母さんは死んでしまうんです。
詳しくはわからないです。みんな口を閉ざすので…
でも、どうしても母さんが生みたいって言って。医者を言いくるめて。
僕は生まれたけど、母さんは死んでしまった。母さんの命日が僕の誕生日になりました。」
少し自嘲しながら、答える。
「つっ…」
自分の誕生日に母の死を悼むこの少年を、なんと比喩すればいいのだろう。
「それで、あの人は……」
「ちょっと待って下さい。あの人って、アッシュのことですか?」
ジェイドは、少年の単的な物言いが突っかかった。
「はい。父と呼んだことないですから。」
名前さえも呼ばない気なのだろうか、ずっと三人称的言い方を貫く。
「そう…あの人は、僕を全く見なかった………………」
遠く、遥か遠くを見つめるように切なく言った。
「未来では、一緒に暮らしていないのですか?」
「会ったことは殆どないです。
だから、僕は存在しない方がいいんだと思って、二人の仲を壊すために父親はガイさんだって言ったんです。」





自分の存在を消してまで、母親であるルークを助けようとする少年。
ルークに生きてほしいと思うアッシュと、すべての真相と鍵を握るルーク。
そしてガイとジェイドを交えた、運命の螺旋の物語が今、始まる。

と、こんな感じのお話です。
2006/04/01

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